confidential
原題:L.A.confidential
米国公開:1997年09月19日
日本公開:1998年07月18日
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語
画面:スコープサイズ
音響:ドルビーSRD
上映時間:138分
配給:日本ヘラルド映画

【スタッフ】
監督カーティス・ハンソン
脚本カーティス・ハンソン
   ブライアン・ヘルゲランド
製作カーティス・ハンソン
   アーノン・ミルチャン
   マイケル・ネイザンソン
製作総指揮:ダン・コルスラッド
      デイビッド・L・ウォルパー
共同製作:ブライアン・ヘルゲランド
原作:ジェイムズ・エルロイ
撮影ダンテ・スピノッティ
美術:ジニーン・オプウォール
編集:ピーター・ホーネス,A.C.E.
衣装:ルース・マイヤーズ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス

【キャスト】
ジャック・ビンセンス:ケヴィン・スペイシー
バド・ホワイト:ラッセル・クロウ
エド・エクスリー:ガイ・ピアース
ダドリー・スミス:ジェームズ・クロムウェル
ピアース・パチェット:デヴィッド・ストラザーン
リン・ブラッケン:キム・ベイシンガー
シド・ハジェンズ:ダニー・デヴィート
エリス・ローウ地方検事:ロン・リフキン
”名誉のバッヂ”主演ブレット・チェイス:マット・マッコイ
ミッキー・コーエン:ポール・ギルフォイル
ジョニー・ストンパナート:パウロ・セイガンティ
ディック・ステンスランド:グレアム・ベッケル
市警察本部長:ジョン・マホーン
スーザンの母親:グウェンダ・ディーコン
スーザン・レファーツ:アンバー・スミス
リーランド・“バズ”・ミークス:ダレル・サンディーン
マット・レイノルズ:サイモン・ベイカー
ラナ・ターナー:ブレンダ・バーキ

【ストーリー】
 街のギャングのボス、ミッキー・コーエンが脱税容疑で逮捕され、縄張り争いが激化する53年末のロサンゼルス。ダウンタウンの「ナイト・アウル・カフェ」で6人の男女が惨殺されるという事件が発生した。被害者の中には免職されたばかりの元刑事がまじっていた。ロス市警刑事課のダドリー・スミス警部(ジェームズ・クロムウェル)の指揮のもと、刑事たちが捜査に動きだす。
 被害者の刑事の相棒だったバド・ホワイト(ラッセル・クロウ)は、相棒と一緒に殺された女の顔に見覚えがあることに気づく。それはクリスマス・イブの夜、酒場で出会ったブロンドの美女リン(キム・ベイシンガー)と、同じ車に乗っていた女だった。酒場の請求書から、リンの身元を突き止めるバド。彼女は、マリリン・モンロー、ジェーン・ラッセル、ラナ・ターナーら有名女優に似せた女達を擁する売春組織「白ユリの館」の娼婦だった。
 警察署内には、別の事件をきっかけに「白ユリの館」に探りを入れている刑事がいた。ジャック・ビンセンス(ケヴィン・スペイシー)だ。彼はロス市警の活躍を描いたTVの人気刑事ドラマ『名誉のバッヂ』のテクニカル・アドバイザーをつとめるスター刑事だ。陰ではタブロイド誌の記者シド(ダニー・デビート)と結託し、逮捕劇をスクープさせ、裏金を取る狡猾さを持った男。
 そしてもう一人、署内には野心家のエド・エクスリー(ガイ・ピアース)がいた。L.A.P.D.の伝説的な刑事で36歳で殉職した父を目標にする彼は、首席で警察学校を卒業し、刑事課への転属を狙っていた。出世の為なら、背信者と言われようとも、仲間の不正を告発する正義漢だ。エドはジャックと共に捜査を開始した。黒人一味のアジトに踏み込み、容疑者を逮捕。激しい尋問の末、彼らの他の容疑者がメキシコ女を拉致している事が判る。救出に向かったバドは女をレイプした男を容赦なく射殺した。丸腰の男を射殺し、後で銃を持たせ擬装するバドと、彼の行為をなじるエド。互いの「正義」が激しく衝突した。
 結局、女の証言から容疑者が特定された。エドはショットガンで容疑者を仕留め一躍ヒーローになり、その勇気を讃えられ表彰された。
 一方、バドは事件に関係があるとマークした、女優ベロニカ・レイクに似た娼婦リンに次第に想いを寄せていく。リンも、ひとりの女として接してくれるバドに惹かれた。二人は恋に落ち、結ばれた。バドはベッドでリンにこんな告白をする。彼が12歳の時、父親が母親を縛り付け、暴力をふるい殺害する姿を目の当たりにした。以来女に暴力をふるう男が許せない。心優しい男なのだ。
 ジャックはホモの地方検事に両刀使いの若手男優をくっつけ、その現場を押さえようと密会場所のビクトリア・モーテルに出かけたが、部屋でジャックを待っていたのは若手男優の死体だった。
 その頃、エドはメキシコ女から意外な事実をきかされた。虐殺事件の容疑者だった3人の黒人は無実。レイプ事件に目を向けさせるため嘘をついたというのだ。エドは愕然とする。
 事件は振り出しに戻った。
 バドは、虐殺事件は根が深いと睨んでいた。検死室で被害者の名がスーザンと知ったバドは、彼女の実家を訪れ、家の地下室で死体を発見した。遺体の所持品から、バドはその死体は売春組織の元締であるピアス・パチェット(デビッド・ストラターン)の用心棒だった元刑事バズと知る。エドもスーザンの家に放置されたバズの死体を発見、検屍で身元確認を急ぐ。
 エドはジャックに例の虐殺事件を再捜査する事を告げ、協力を頼む。自分の首を締める事になっても正義を貫きたいというエドの言葉に、ジャックは忘れていた刑事への情熱を感じ協力することにした。バドはミッキー・コーエンの用心棒ジョニー・ストンパナートへの訊問から、バズの死にはヘロインを巡る争いがある事を突き止めた。
 バドとリンの親密な仲を目撃したエドは彼女の本心を探るため、リンの家を訪れた。リンは真からバドを愛しているといいながら、エドのライバル心を煽り、たらし込む。実はパチェットがお膳立てした罠で、記者のシドに二人の情事をカメラに収めさせた。
 一方ジャックは死体がバズと聞いた瞬間、ある人物が閃いた。が、彼はその巨悪に接近し、呆気なく殺される。ジャックはエドが作った巨悪を示す架空の名前「ロロ・トマシ」という名を呟きながら息絶えた。
 バドは殺しに関連ある情報を持つシドの締め上げ役として立ち会う。拷問の末、シドはエドとリンの情事の写真を盗み撮りしたことを告白した。写真を見て激怒したバドは署内の資料室にいたエドに襲いかかった。今にも殺しそうな勢いでバドは渡り合う。が、冷静なエドは、これは自分を殺すように仕向けた罠だ、とバドを説き伏せた。
2人で事件を調べるんだ。
 エドはバドに、そうもちかけた。再捜査で手柄をフイにしてもいいという、エドの正義にかける気概に感じ入るバド。二人は手を組むことにした。まず、地方検事を締め上げ、殺人の目的が「コーエンの縄張り」を狙った動きと知る。次の標的は売春組織のボス、パチェット。が、彼はすでに何者かによって自殺を偽装され、死んでいた。
 さて、事件を操る巨悪はいったい誰なのか? エドとバドは、罠を承知でビクトリア・モーテルに出向いた。犯人一味の包囲網が敷かれ、絶体絶命の二人は、最後の正義をかけた戦いに突き進んでいく。