SPACECAMP
原題:SPACECAMP
米国公開:1986年06月06日
日本公開:1986年07月19日
製作国:アメリカ
言語:英語
上映時間:108分
配給:東宝東和

【スタッフ】
監督:ハリー・ウィナー
製作総指揮:レナード・ゴールドバーグ
製作:パトリック・ベイリー
   ウォルター・コブレンツ
脚本:W・W・ウィケット
   ケイシー・ミッチェル
撮影:ウィリアム・A・フレイカー
編集:ジョン・ライト
美術:リチャード・マクドナルド
衣装:パトリシア・ノリス
音楽:ジョン・ウィリアムズ
プロダクション・マネージャー:デヴィッド・サルヴァン
サウンド・ミキサー:デヴィッド・マクミラン

【キャスト】
マックス:リーフ・フェニックス
キャサリン:リー・トンプソン
ケビン:テイト・ドノヴァン
ルディ:ラリー・B・スコット
ティッシュ:ケリー・プレストン
アンディ:ケイト・キャプショー
ザック:トム・スケリット
司令官:テリー・オクィン
ジンクス:フランク・ウェルカー(声のみ)

【ストーリー】
 60年代半ば、人類は宇宙へ手を伸ばし始め多くの子供達は、いつか宇宙へ行くという夢を、芽生えさせ始めていた。ジョン・グレンの地球周回飛行を見たアンディもその一人だった。
 そして、今、アンディは、初の女性宇宙飛行士となり、宇宙まで後、一歩の所へ来ていたが、またしても選にもれ、まだその夢は果たせないでいた。
 アンディは夫のザックに誘われ、一夏をザックが所長をしているスペース・キャンプで過ごすことにした。
 アラバマ州ハンツビルにあるNASAスペース・キャンプは、少年・少女たちに、実際の宇宙飛行士と同じ訓練を施し、宇宙開発への理解を深めてもらう施設だ。毎年全米から選ばれた少年たちが集まってくる。だがアンディの担当したチームは、とても優秀とは言えないメンバーだった。父親にジープを買ってもらう代わりに、イヤイヤ参加したケビン。E・Tと交信したいというフラッパー娘のティッシュ、ドジばかりしているルディ、それにジュニア・キャンプの年齢のマックス。シャトルの船長に憧れるキャサリンだけがなんとかまともなメンバーらしいが、パイロットに任命されて、不服顔だ。
 その夜、早速、一騒動もちあがった。マックスが、NASAが開発した船外作業用のロボットを、宿舎に連れこんでしまったのだ。何でも命令通りに動くジンクスを、緑チームの少年たちは面白がってはやしたて、壊してしまった。マックスはひとりでジンクスを修理した。元通りになったジンクスとマックスは互いに熱い友情に満たされた。「永久に友だち」……ジンクスの回路にこの言葉は深く刻まれていく――。
 いよいよ訓練が始まった。無重力に挑戦したり、コンピューターの扱いを5人は体験していく。そして、ついにキャサリンは苦手な多軸式訓練機に乗る時が来た。これは、大気圏に再突入する際、シャトルの安定を保つ訓練を目的とした機械で、同時に別々の方向に回転する三つの輪の中で、安定を得るという、非常に難しい操作をしなければならない。しかもアンディはキャサリンに30秒という制限を課した。実際の飛行でも時間の余裕はそれだけしかないからだ。だが、キャサリンは失敗してしまった。再挑戦を申し出たキャサリンにアンディの態度は厳しかった。ケビンはそんなキャサリンにデートを申し込んだ。
 ケビンはジンクスから、海外への「秘密の」道を聞き出すと、ジープにキャサリンを乗せて連れ出した。夜空に、ライトに照らされたスペース・シャトル、”アトランティス”が美しく映えている。二人の唇が合わさっていく…。その時、ザックとアンディがやって来た。ジンクスが、しゃべってしまったのだ。キャンプに連れ戻されたキャサリンは、アンディに、自分にばかり厳しくあたる理由を問い正した。答えは意外なものだった。「あなたは、宇宙に行く人だから」アンディはキャサリンにかつての自分の姿を見ていたのだ。キャサリンは宇宙飛行士になるだけの素質を備えている。だから――。
 一方、ケビンはマックスにやつあたりした。「スター・ウォーズごっこはやめろ!」マックスには、ショックな一言だった。半泣きになって宿舎を飛び出すと、ポツリとつぶやいた。「こんな所にはいたくない。宇宙へ行きたい…!」
 マックスのつぶやきを聞いていたジンクスは、NASAのコンピューターと接触した。マックスを宇宙へ送るのだ。ジンクスとマックスは永久に友だちだから――。マックスの名は、シャトルの搭乗員名簿にプログラムされた!
 5人の訓練は続いていた。今日は船外作業のシュミレーション訓練だ。ところが、司令室の緑チームが、緊急パワー・ダウンの想定にセットしてしまったから、大混乱!機械がショートしてうろたえるルディ、席を立ってルディの任務に口を出すキャサリン、ティッシュはヒステリーを起こすし、外のマックスはパニック、船長のケビンはひたすらふざけている。とうとう、シャトルは大気圏に激突、全員死亡という結果になってしまった。船長の責任だとなじるアンディに、ケビンは「ただのスペース・キャンプじゃないか」と答えたのだが――。
 ジンクスはマックスを宇宙へ送る方法を探し続けていたが、ついに絶好のチャンスが巡って来た。”アトランティス”のエンジン・テストに、キャンプの少年たちも参加できることになったのだ。マックスたちがシャトルに乗っている時、耐熱障壁が破損すれば、ブースターの一方が点火される。そのままだとシャトルは大地に激突するので、それを避ける為にはもう一方のブースターにも点火するしかない。結果は、打ち上げだ。490万年に一回のこの事故を起こすことができれば、マックスは宇宙に行く!
 テストの日が来た。本物のシャトルに乗りこんだ少年たちはさすがに興奮気味だ。アンディも心が湧き立つのを覚えた。テスト開始。ジンクスは、障壁破損をインプットした!Bブースターが点火する!司令室ではザックがこの緊急事態にAブースターの点火を決定、シャトルは少年たちを乗せたまま、飛びたってしまった。
 すさまじいGが少年たちにのしかかる。アンディはシャトルを軌道に乗せるよう、約72度回転させ、ブースターの分離を指示した。
 ”アトランティス”は時速3万キロで大気圏を飛び出し、地球周回の軌道に乗った。窓の外には目の覚めるように美しい地球の姿がある。だが、宇宙の美しさに息を飲んだのもつかの間だ。あの地球に帰還しなければならない。
 だが、エンジン・テスト中の”アトランティス”にはいくつか不備な条件があった。まず、司令室との連絡を保つ無線が短距離用のものしか積んでなく、シャトルは、自分たちの力だけで航行しなくてはならない。そのクルーときたら、キャンプに参加した少年たちなのだ。しかも、基地へ帰る大気圏突入ポイントの”窓”までは、空気が一時間分、足りないことがわかった。
 唯一のチャンスは、NASAが建設中の宇宙ステーション”ダイダロス”にある酸素ボンベから補給することだ。アンディはシャトルを”ダイダロス”に向ける為、方位を読むようケビンに指示した。だが、訓練をサボっていたケビンはどうしていいかわからない。アンディは即座に、キャサリンとの交代を命じた。宇宙では一瞬の判断の遅れが生命にかかわるのだ。ティッシュが司令室に通信を送る方法を思いついた。NASAではシャトルの計器をモニターしている筈だから、CXTスイッチを使ってモールス信号を送るのだ。ティッシュは早速、スイッチを押した。「S・O・S、S・O・S」だが、司令室では、誰も気がつかない。
 ”ダイダロス”に着いた。酸素は後2時間分。キャサリンを責任者に指名すると、アンディは宇宙服をつけ、船外装置に乗ってダイダロスに向かった。荷物室を開けると、頭上に青い地球が美しく展がる。だがダイダロスのボンベは格子に妨げられて手が届かなかった。マックスが意を決して、アンディの手助けに出た。だが足元に宇宙の深淵を見た途端マックスはおじけづいてしまった。ケビンはマックスに語りかけた――。「ルーク、フォースを使え」!!
 ルディがリモコンでマックスを送り出す。チビのマックスに合わせるため、宇宙服はティッシュのスカーフで縛ってある。
 マックスはボンベを取り出したが、骨組にひっかかったボンベを抜こうとして、反動で宇宙へ飛び出してしまった。アンディがなんとか連れ戻したものの、今度はボンベを繋ぐバルブがわからない。純粋な酸素だから、間違えれば、一瞬でシャトルは爆発する。迷うルディにキャサリンが口を出した。だが、ルディにも、自信とプライドがあった。今まで、頑張って勉強してきたのだ。ルディはアンディに自分の主張する方に繋ぐよう指示した。正解だ。タンクに酸素が満ちていく。だが、キャサリンは、一瞬、気が抜けたようになってしまった。
 アンディはもう一本のボンベをバルブに繋ごうとしていた。だが、手が滑ったのか繋ぎそこね、噴出する酸素の力で、荷物室の壁に激突、シャトルの外へ放り出されてしまった。一方、そんなことは知らない司令室では、シャトルを自動操縦に切り替え、次の”窓”へと向かわせた。
 アンディは外へ繋げたまま”アトランティス”は”窓”へ向かう。”窓”まで23分。キャサリンはアンディを助けようと、手動に切り替えようとしたが、ケビンが、「窓に入れなくなる」と言ったことで迷いが生まれた。キャサリンが決断しかねている間に、時間はどんどん過ぎていく。アンディは”窓”へ向かえと言うが……。ついにケビンが、手動に切り替えた。キャサリンは、シャトルの船長としての自分の無能に打ちのめされる……。船内のまとめ役はいつの間にかケビンに移っていた。
 アンディを収容した”アトランティス”に残された問題はどうやって地球へ帰るかだ。次の”窓”まで空気はもたない。ルディがエドワーズ以外の基地のことを口にした。ニューメキシコのホワイト・サンズだ。キャサリンが思い出した。'82年に緊急着陸したことがある。後は座標さえわかればいい! ”アトランティス”は、ホワイト・サンズの”窓”へ向かった。
 一方、ジンクスはマックスの危機を知ると司令室に向かった。それまで誰も気づかなかったモニターのモールスを、ジンクスは一目で理解した。「マックスだ!」ジンクスの言葉にザックも気がついた。再突入まで後9分! 反応のない信号を送り続けることにティッシュが絶望しかけた時、パネルが一斉に点滅した。狂喜して信号を読むティッシュ。司令室は”窓”の正しい座標を送ってきた。軌道修正の噴射をする。
 だが、キャサリンは不安だった。再突入で安定を保てるだろうか。ケビンが励ます「最悪のケースでみんな死ぬんだ。君が何もやらなくてもみんな死ぬ」。アンディもキャサリンを助ける。突入まで9秒。再突入時はNASAとのコンタクトも全て無くなる。
 突入!180度の旋回!失敗!?”アトランティス”はきりもみ状態に陥った。だが、キャサリンは必死に機体の安定を保つ。成功だ!機首を30度に保ちながら大気圏に突っこんでいく。機体が熱で真っ赤に灼熱する。そしてついに――地上の光が見えた!
 喜びに湧く司令室。”アトランティス”では、5人の少年たちががっちり手を握り合った――。

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