THE GAME
原題:THE GAME
本国公開日:1997年12月12日
製作国:アメリカ
言語:英語
上映時間:128分
画面:スコープサイズ
音響:SRD,DTS,SDDS
制作:プロパガンダ・フィルムズ
配給:ポリグラム・フィルムド・エンタテインメント
共同配給:ギャガ・ヒューマックス

【スタッフ】
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:ジョン・ブランケート
   マイケル・フェリス
製作総指揮:ジョナサン・モストウ
製作:スティーブ・ゴリン
   セアン・チャフィン
共同製作:ジョン・ブランケート
     マイケル・フェリス
撮影監督:ハリス・サヴィデス
美術:ジェフリー・ビークロフト
編集:ジェームズ・ヘイグッド
衣装デザイン:マイケル・カプラン
音楽:ハワード・ショア
音響デザイン:レン・クライス
視覚効果監修:ケビン・ホーグ

【キャスト】
ニコラス・ヴァン・オートン:マイケル・ダグラス
コンラッド:ショーン・ペン
クリスティーン:デボラ・カーラ・アンガー
ジム・ファインゴールド:ジェームズ・レブホーン
サム・サザーランド弁護士:ピーター・ドナット
家政婦イルサ:キャロル・ベイカー
エリザベス:アンナ・カタリーナ
アンソン・ベア:アーミン・ミューラー=スタール
マリア:エリザベス・デネヒー
ニコラスの父:チャールズ・マーティネー
ニコラスの母:フロランティーヌ・モカヌ
ニコラス(少年期):スコット・ハンター・マクガイア
ホテルのマネージャー:ユウジ・オクモト

【ストーリー】
 サンフランシスコのビジネスマン、ニコラス・ヴァン・オートン(マイケル・ダグラス)は、大富豪の父の死後莫大な財産を引継ぎ、投資家として抜け目なく成功を収め、ライバルでさえ一目置く存在であった。はた目には人も羨む身分ながら、妻と離婚後大邸宅に一人で住み、自分の投資物件や利害関係には細かい点まで口を出し、社交は好まず誰一人傍に寄せ付けない。仕事と自宅の規則正しい生活を守っていた。
 彼は48歳の誕生日を迎えた。❝48歳❞それは父が彼の目の前で投身自殺をした年齢であった。その日、ニコラスは離れて暮らしている弟のコンラッド(ショーン・ペン)から呼び出され、一枚のカードをプレゼントされる。そこには「CRS」の文字が。コンラッドはCRSという会社に必ず電話するようにニコラスに念を押す。彼は自分もかつてそれに参加して凄い体験をしたと言う以外、詳細を話さない。
 ある日ニコラスはCRSのオフィスを偶然見つける。調べてみると、CRSは手広く事業展開しており、全ての面で素晴らしい会社だと思われた。CRSの重役ファインゴールド(ジェームズ・レブホーン)は、この会社の商品は<ゲーム>だとニコラスに説明する。それは各参加者に特別に用意された一種の休暇であるが、自分から休暇に出掛けるのではなく休暇の方がやって来るのだと。
 半信半疑のニコラスだったが、好奇心から参加する事を決意した。参加条件として、心理テスト、家族構成や会社の経営状態について、さらに体力測定、脳波、心電図検査にいたるまでの身体測定など、プライバシーの全てが晒される調書に答えるはめになった。そして最後には、以後全ての責任からCRSを免責するという書類に署名させられた。
 帰宅したニコラスは、玄関の前に倒れている人影を発見する。脳裏をよぎる幼い頃に見た父の死体。しかし、抱き起こしてみるとそれはピエロの人形だった。仕方なく人形を部屋に持ち帰ったニコラスはピエロの口の中から鍵を発見する。鍵には「CRS」の文字が……。
 居間でTVをつけたニコラスに、何とニュース・キャスターがTVの中から自分に話しかけてくるのである。彼は驚き、激しく動揺する。キャスターはブラウン管の向こうからこう告げる。「これがゲームだ、ようこそ」……。
 翌日からニコラスの身辺に奇妙なことが次々と起こり始める。まず、仕事上の重要な書類を入れたブリーフケースがどうしても開かず、結局契約を交わせないまま帰る羽目になった。そしてコンラッドとの待ち合わせをしたレストランでは約束をすっぽかされ、しかもウェイトレス(デボラ・カーラ・アンガー)には服にワインをこぼされてしまう。オーナーはウェイトレスにクビを言い渡し、お詫びに御馳走すると言うものの、ウェイターはニコラスのテーブルに伝票を置いて立ち去った。困惑したニコラスが伝票を裏返すと、「彼女を逃がすな」と書かれており、ニコラスはウェイトレスを追って、レストランの裏通りに出た。が、この裏通りで二人は瀕死のホームレスに出くわし、救急車で病院へ同行する騒ぎに巻き込まれてしまう。しかも到着して病院では、急に電気が全て消えて大混乱となった。喧噪の中にニコラスはウェイトレス(クリスティーン)に<ゲーム>について説明するが、ばかげた話を彼女が信じるわけがなかった。立ち往生した二人は停止したエレベーターを発見する。しかし今度はエレベーターが動かない。思いついたようにポケットの中に手を突っ込んだニコラスの指に触れたものはあの「CRS」の鍵だった。恐る恐る鍵穴に差し込んでみるとエレベーターは動き始めた。だが、エレベーターは突然停止してしまう。逃げ場を失った二人はブリーフケースを中に残してエレベーターのシャフトを這い上がった。油まみれで着いた先は、驚く事にCRSのあるビルだった。二人は警備システムに引っ掛かり、シェパード犬を従えた警備員に追いかけられ、やっとのことでニコラスのオフィスに逃げ込んだ。
 その翌日ニコラスは秘書から、昨夜彼のクレジットカードを拾得したというニッコーホテルからの連絡があったことを告げられる。身に覚えのないことに困惑するが、とりあえずカードを取りに行くことにした。ホテルの支配人はニコラスにカードを返し、部屋の請求書にサインを求めた。不審に思ったニコラスは部屋の鍵を要求するが、なぜか自分のポケットの中に入っていた。ニコラスは部屋に入り、目茶苦茶に荒らされているのを見て衝撃を受ける。しかもベッドの上にはCRSのビルに残してきたはずのブリーフケースが置かれており、その付近にコカインや不鮮明な写真が散乱していた。それはよく見るとニコラスがセックスをしている写真だった。ニコラスはパニック状態になって部屋を飛び出した。
 途方に暮れたニコラスは、CRSで署名した書類を弁護士に渡し、CRSについて調べるように命じる。だが書類は、ニコラスが署名した部分を除いて全て空白になっていた。CRSは消えるインクを使っていたのだ。
 混乱に頭を抱えて帰宅したニコラスは更に衝撃的な光景を目の当たりにする。あの美しかった邸宅が、蛍光塗料のスプレーでメチャクチャに落書きされ、部屋の物は何から何まで破壊され尽くしていたのだ。
 翌日、我慢の限度を超えたニコラスは弁護士サザーランドと警察をCRSのオフィスに向かわせる。だが、彼らが見つけたのはもぬけの殻となったオフィスだった。詳細を調べてみると、そのオフィス・スペースは、正式には誰にも貸し出されていなかったというのである。
 一体これは妄想か、陰謀か?しかし、現に自らに降りかかる得体の知れない恐怖が、そこまで迫っているのは疑いもない事実だった。これは単なる❝ゲーム❞なのか、現実なのか?一体誰を信じればよいのか?別れた妻も弁護士ももはや信用できない。疑心暗鬼は増殖、膨張を繰り返し、耐え難い恐怖心が、幼い日に父の死を目撃したトラウマを意識の表面にあぶり出す。謎が謎を生み、終わる事のない災いの❝ゲーム❞にニコラスはさらに深くはまり込んでいくのだった……。

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