La maman et la putain
英題:La maman et la putain
日本公開:1996年03月23日
製作国:フランス
言語:フランス語
画面:スタンダード
音響:---
上映時間:220分
映倫区分:---
配給:ユーロスペース

【スタッフ】
監督:ジャン・ユスターシュ
脚本:ジャン・ユスターシュ
製作:ピエール・コトレル
撮影:ピエール・ロム
編集:ジャン・ユスターシュ
   ドゥニーズ・ドゥ・カサビアンカ
衣装:カトリーヌ

【キャスト】
マリー:ベルナデット・ラフォン
アレクサンドル:ジャン=ピエール・レオ
ヴェロニカ:フランソワーズ・ルブラン
ジルベルト:イザベル・ヴェンガルテン
アレクサンドルの友人:ジャック・ルナール
オッフェンバック愛好家:ジャン=ノエル・ピック
カフェ・フロールの客:ジャン・ドゥーシェ
ジルベルトの夫:ジャン・ユスターシュ
包帯の女:ドゥーシュカ

【ストーリー】
<華やかな街をさまよう孤独たち>
 財産といえば言葉しかもっていない貧しい若者アレクサンドル(ジャン=ピエール・レオー)の日課はカフェ・フロールで新聞を読むこと。働きもせず、ブティックを経営している年上の女性マリー(ベルナデット・ラフォン)の部屋にころがりこみ、無為な生活を送っている。彼はつきあっていたジルベルト(イザベル・ヴェンガルテン)に結婚を断られた日、通りかかったカフェにいたヴェロニカ(フランソワーズ・ルブラン)に声をかけ、電話番号を聞き出した。アレクサンドルはマリーの部屋へ戻り、そのことを話す。アレクサンドルを母のように愛するマリーは、一度はやきもちをやいたものの、すぐに彼を許してしまうのだった。ヴェロニカと会う約束をとりつけ一度すっぽかしをくらってから、アレクサンドルはヴェロニカとの駆け引きを楽しみ始めていた。それから二人は頻繁に会うようになる。ヴェロニカは麻酔士で、病院の屋根裏に住んでいた。行きずりの男たちと寝ているが、心を満たされたことはないという。アレクサンドルはヴェロニカの話に黙って耳を傾けていた。

<奇妙な生活のはじまり>
 マリーが出張に出た晩、アレクサンドルとヴェロニカはマリーの部屋で寝た。二人はいろんなことについて少しずつ語りあった。孤独について、自分の弱さについて、セックスについて、昔愛した人について、そして死への恐怖について。ある日ヴェロニカは、アレクサンドルには見せたくなかった、見知らぬ男たちと寝てきた部屋へ彼を連れていった。ヴェロニカは彼を心から愛するようになっていた。ヴェロニカのことでマリーとはよく口論になった。彼女の電話をとりつぐだけでも小さないさかいとなった。アレクサンドルはマリーの嫉妬をどこかで楽しんでいたのだ。ある夜、バーで酔ったヴェロニカが、タクシーでマリーの部屋へやって来た。マリーとヴェロニカの間にとげとげしい緊張感が漂う。ヴェロニカはそのまま二人のベッドにもぐり込み、それから三人が一緒のベッドで眠る奇妙な生活が始まった。次第に二人の女の間には、奇妙な親近感がめばえていく。

<ママと娼婦の間で>
 ある晩マリーは、同じベッドでセックスを始めた二人にあてつけるように、大量の睡眠薬を飲む。アレクサンドルは必死で睡眠薬を吐かせたあと、ベッドに戻り再びヴェロニカと抱き合い始めた。二人に向かってマリーが叫ぶ。「やりたきゃよそでやってよ!」。病気になったアレクサンドルを見舞いに、ヴェロニカが部屋へやって来た。ヴェロニカはワインを飲みながら、仕事がら苦痛や死に鈍感ではいられないことや初めて直面した死は祖父の死だったことを語りだした。

<ある結末>
 次第に酔いがまわったヴェロニカは、絞り出すような涙を流しながら、心の内をぶちまける。堰を切ったヴェロニカの孤独な告白は、まるで永遠に終わりがこないかのように、いつまでも続いた。ヴェロニカがひとしきり泣いたあと、マリーの態度は不思議なほど冷淡になっていた。二人が出ていったあと、エディット・ピアフの「恋人たち」を聴きながら両手で顔を覆い、じっと動かなかった。ヴェロニカを送っていったアレクサンドルに、ヴェロニカは妊娠したことを告げる。激しい剣幕で追い払われたアレクサンドルは、一度は車に戻るが、とって返す。狂ったように笑うヴェロニカを押さえつけ、アレクサンドルは声を張り上げてプロポーズする。そして大量の酒を嘔吐するヴェロニカの傍らに崩れるように座り、絶望とも諦めともつかぬ憔悴した表情を浮かべていた。

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