Les Amants du Pont-Neuf
原題:Les Amants du Pont-Neuf
日本公開:1992年03月28日
製作国:フランス
言語:フランス語
画面:ヴィスタサイズ
上映時間:125分
年齢制限:PG12
配給:ユーロスペース

【スタッフ】
監督レオス・カラックス
脚本レオス・カラックス
製作総指揮:クリスチャン・フェシュネール
製作指揮:ベルナール・アルティーグ
製作主任:エルヴェ・トリュフォー
     アルベール・プレヴォスト
共同製作:アラン・ダアン
監督補:エリー・ポワカール
撮影監督:ジャン=イヴ・エスコフィエ
美術監督:ミシェル・ヴァンデスティアン
映像編集:ネリー・ケティエ
製作進行:シャルル・フェロン
     ニコラ・ダゲ
製作事務:フィリップ・レヴィ
製作秘書:ナタリー・ンゲ
     ドミニク・デュ・メニル
     マルティーヌ・エチュガレ
     マルル・ピラール・ロペス
第1助監督:ガブリエル・ジュリアン・ラフリエール
      ファウズィ・カスリ
第2助監督:ケタル・ゲナン
スクリプト:ヴェルニス・クリエ
演出助手:マレックス・ハムザウィ
     アルノー・ドゥ・モルソン
     ソフィー・ケドゥヴィル
第1撮影助手:クリスチャン・フルニー
第2撮影助手:フィリップ・ラムダーヌ
電気主任技師:クリスチャン・マジス
機械主任技師:ピエール・スペイエール
スチール:ブノワ・バルビエ・ドゥ・ラ・セール
     ベルナール・プリーム
     マリオン・スタランス
第1美術助手:トマ・ペックル
美術スタッフ:オリヴィエ・パース
       パトリス・デゥボワ・ドーファン
       イヴォン・フレミー
       パシカル・チッチョーネ
       ファビエンヌ・ユビネ
       クリスチャン・エルシュエル
録音技師:アンリ・モレル
録音助手:クリスチャン・モナイム
屋外演出:オマール・ユスフィ
     ロイ・カパッティ
小道具:ローランス・タリアン・カバラス
特殊効果監督:ジャック・デュビュ
”雪”担当:ジルベール・ピエリ
”スタント”担当:ジャン=ルイ・エロラ
         ダニー・ロカ
”指”担当:ジャン=ルイ・トランキエール
”船首像”担当:マリアンヌ・ラムール
振付:マリティーヌ・ロドリゲス
アクロバット:アレクサンドル・デル・ペルジア
花火:E.ラクロワ社/パトリック・ドゥクール
彫刻:ジャン=マルク・トゥルノワ
模型:ジャン=ルイ・ル・ブルトン
衣裳デザイン:ロベール・ナルドーヌ
衣裳着付:ダニエル・グロス
メイク:ヴァレリー・トラニエール
ヘアーメイク:ナタリー・シャンピニー
       アニー・デュピュイ
       ロリータ・アヴラヴァス
       イザベル・ルゲ
ポスト・プロダクション:カトリーヌ・アダール
サウンド編集:ナディーヌ・ミューズ
効果音:ローラン・レヴィ
整音:フランソワ・グルー
   ジェラール・ラム
ミキサー:ウィリアム・フラジェオレ
ダビング:D.C.オーディオヴィジュエル
アフレコ:トリ・トラック
ミキシング:ジョアンヴィル・スタジオ
効果/タイトル:ユーロシテル
予告篇製作:フィルム・ミシェル・フランソワ
現像所:L.T.C.

【キャスト】
ミシェル・スタランス:ジュリエット・ビノシュ
アレックス・ヴォーガン:ドニ・ラヴァン
ハンス:クラウス=ミヒャエル・グリューバー
友人の浮浪者:ダニエル・ビュアン
マリオン:マリオン・スタランス
ジュリアン:クリシャン・ラルソン
川船の夫婦:ポーレット・ベルトニエ
      ロジェ・ベルトニエ
車中の恋人たち:エディット・スコブ
        ジョルジュ・アプリジ
消防員:ミシェル・ヴァンデスティアン
眠らされた客たち:ジョルジュ・カストロプ
         マルク・デロゾー
         アラン・ダアン
         ピエール・ペスメス
         ビトゥン弁護士
         ジョニー・アルダマ
ポスター貼りの男:ジャン=ルイ・エロラ
警察官:アルベール・プレヴォスト
裁判官:マルク・モーレット
マリオンの手紙の声:マリー・トランティニャン
デッサン:ジュリエット・ビノシュ

【ストーリー】
 真夜中のパリ。人気のない通りに倒れた浮浪者の足を轢いて、スポーツカーが猛スピードで走り去る。その様子を目撃した片眼の女は、なすすべもなく男を見つめている。
 男の名はアレックス(ドニ・ラヴァン)。パリで一番古く美しく、今は修復工事のため閉鎖されている”ポンヌフ橋”で暮らす天涯孤独の青年。女の名はミシェル(ジュリエット・ビノシュ)。恋の痛手と治る見込みのない眼の病に絶望した画学生だ。
 数日後、アレックスは手当てを受けた収容所を抜け出し、ポンヌフに戻る。そこにはスケッチブックと仔猫を抱えたミシェルが泥のように眠っていた。こっそり開いたスケッチブックに、アレックスは路上で轢かれた自分の姿を発見する。
 橋のもう一人の住人、ハンス(クラウス=ミヒャエル・グリューバー)がミシェルを追いたてる。立ち去ろうとするミシェルに、アレックスは絵を描いてほしいと頼む。憑かれたように筆を動かすミシェルの顔が青ざめ、意識を失って呟く。「ジュリアン……」。
 深夜、アレックスはミシェルの実家に侵入し、彼女と初恋の相手ジュリアンのことが記された一冊のノートを持ち出す。――ミシェルは彼のために絵を描き、ジュリアンは彼女のためにチェロを弾く。二人は激しい恋に落ちるが、徐々にミシェルは疑心暗鬼になり、眼の奇病にかかってしまう。愛の崩壊とともに彼女の視力は日に日に衰え、やがてジュリアンは彼女のもとを去る。絶望したミシェルは家を出て放浪生活を始める――。
 突然、夜の闇に炎が吹き上がる。見物人に囲まれて見事な火吹き芸を披露しているのはアレックスだ。胸の思いを吐き出すかのように闇を照らす炎はミシェルの心を焦がす。
 長い地下鉄の通路。ミシェルが狂ったように誰かを捜している。チェロだ! ジュリアンの弾くチェロの音を頼りに、彼の姿を捜しているのだ。こっそり後をつけていたアレックスは先回りしてジュリアンをナイフでおどす。「とっとと消えうせろ!」。通路にはすでにジュリアンの姿はない。しかし、煙草の吸殻でミシェルはジュリアンがそこにいたことを確信し、地下鉄に乗りこむ彼の後ろ姿を追って、閉まりかけたドアにすべりこむ。
 夢か現実か。混乱するミシェルはジュリアンを家まで追いかけ、もう一度会いたいと懇願する。しかし、拒絶されたミシェルは、ドア越しにジュリアンの眼を撃ち抜く。
 やっと橋まで帰り着いたミシェルを、突然目も眩むばかりの火花が包み込む。革命200年祭を祝う花火の雨にピストルを撃ちながら、ミシェルとアレックスは踊り狂う。
 眠っているミシェルにアレックスはメッセージを残す。「誰かを愛しているなら”空は白い”と言ってくれ。もしそれが僕なら、こう答えるだろう。”けれど雲は黒い”と」。
 ハンスがミシェルに自らの身の上を語り、忠告する。「放浪生活をやめて前向きに生きなければ……」。アレックスが近づくと、ミシェルは誰にともなくささやく。「今日の空は白い……」。アレックスは驚いて答える。「だけど雲は黒い」。
 カフェ。ミシェルはハンスから盗んだ睡眠薬を使って、客の金をすり取る。つかの間の金持ちになった二人は、海岸に出かけ仔犬のようにじゃれあい、愛しあう。しかし、お金ができたことでミシェルが”橋”から去るのではと、アレックスの不安はつのる。
 深夜のルーヴル美術館。こっそり忍びこんだハンスとミシェルがレンブラントの「自画像」を見ながら抱き合う。だが橋に戻ったハンスは、静かにセーヌへ身を沈める。
 秋、ミシェルは光を失いかけている。地下道に大きなミシェルのポスターが貼られている。ミシェルを捜すポスターには、彼女の眼は治る、とある。アレックスは次々と現れるポスターを焼きつくし、誤ってポスターを貼る男を焼き殺してしまう。
 しかし、ミシェルはラジオで事実を知り狂喜する。「眼が治る!」。アレックスを睡眠薬で眠らせたミシェルは、書置きを残して橋を去る。「あなたを本当には愛していなかった。私を忘れて……」。絶望したアレックスはピストルで自分の指を吹き飛ばす。
 生きる気力を失くしねぐらで動かぬアレックスが、放火と過失致死の罪で捕らえられる。二年後、監獄のアレックスをミシェルが訪ね、二人は橋での再会を約束する。
 雪の降りしきるクリスマスの夜、きれいに修復されたポンヌフ橋は人々で賑わう。二人は懐かしいねぐらに腰をおろし、時を忘れシャンパンで祝う。やがて午前3時の鐘の音を聞いたミシェルが「もう帰らなくちゃ」と言い出す。ミシェルの言葉が信じられないアレックスは彼女を道連れに氷のようなセーヌへと身を投げる。水の中で、ミシェルは「白い空、黒い雲」とつぶやいた日のことを思い出す。その時、川上から船がさしかかる。
 船室で老夫婦が語る。「海まで、ル・アーヴルの港まで行くんだよ」「私たちも……」。女神のごとく舳先に立つミシェルが叫ぶ。「目覚めよパリ!」。二人を乗せて、船はセーヌを進んで行く。

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