
米国公開:2014年07月11日
日本公開:2014年11月14日
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語
画面:ビスタサイズ
音響:ドルビーデジタル
上映時間:165分
映倫:PG12
配給:東宝東和
【スタッフ】
監督:リチャード・リンクレイター脚本:リチャード・リンクレイター
製作:リチャード・リンクレイター
キャサリン・サザーランド
製作総指揮:ジョナサン・セリング
ジョン・スロス
共同製作:サンドラ・エイデアー
ヴィンス・パルモ・Jr.
撮影:リー・ダニエル
シェーン・ケリー
美術:ロドニー・ベッカー
衣装:カリ・パーキンス
編集:サンドラ・エイデアー
音楽監修:ランドール・ポスター
メーガン・カリアー
【キャスト】
メイソン・エヴァンス・ジュニア:エラー・コルトレーンオリヴィア・エヴァンス:パトリシア・アークエット
メイソン・エヴァンス・シニア:イーサン・ホーク
サマンサ・エヴァンス:ローレライ・リンクレイター
キャサリン:リビー・ヴィラーリ
ビル・ウェルブロック:マルコ・ペレッラ
ミンディ・ウェルブロック:ジェイミー・ハワード
ランディ・ウェルブロック:アンドリュー・ヴィジャレアル
ジム:ブラッド・ホーキンス
アニー:ジェニー・トゥーリー
アニーの父親:リチャード・アンドリュー・ジョーンズ
アニーの母親:カレン・ジョーンズ
スティーヴ・エヴァンス:ビル・ワイズ
シェーナ:ゾーイ・グラハム
ジミー:チャーリー・セクストン
キャロル:バーバラ・チザム
アビー:キャシディ・ジョンソン
メイソンの上司:リチャード・ロビショー
テッド:スティーヴン・チェスター・プリンス
ミスター・ターリントン:トム・マクテイグ
サマンサの彼氏:ウィル・ハリス
サマンサのルームメイト:アンドレア・チェン
ダルトン:マクシミリアン・マクナマラ
バーブ:テイラー・ウィーヴァー
ニコル:ジェシー・メクラー
【ストーリー】
お引っ越しボクはメイソン(エラー・コルトレーン)。ママのオリヴィア(パトリシア・アークエット)と姉さんのサマンサ(ローレライ・リンクレイター)と一緒にテキサス州で暮らしている。ママがおばあちゃんのいるヒューストンへ引っ越すと言い出したのは、ボクが6才の時だった。もっといい仕事に就くために大学へ行くと決めたからだ。友だちと別れたくないサマンサは引っ越しに大反対。ボクも、ママと離婚してアラスカに行ったパパがボクたちの居場所を探せなくなるのではないかと心配だった。でも1年半ぶりにアラスカから戻って来たパパ(イーサン・ホーク)は、ちゃんとヒューストンにやって来て、ボクとサマンサをボーリングに連れて行ってくれた。おかげでボクたちは宿題もせずに楽しい時間を過ごしたけれど、ママはそれが気に入らなかった。2人が家の外で言い争う姿をボクたちは窓から見ていた。
ママの恋人
大学へ通うママに新しい恋人ができた。ママのクラスの先生ビル・ウェルブロック(マルコ・ペレラ)だ。2人はまもなく結婚し、ヨーロッパへ新婚旅行に行った。
ビルにはミンディとランディという子供たちがいた。その2人とボクらはとても気が合って楽しかったけど大家族の幸せは長く続かなかった。口うるさいビルは子供たちに家の雑用を命令。それをボクたちがやりきれないと怒鳴りまくった。実のパパと過ごす2週間に一度の週末は、ビルの支配から解放される時間だったけど、パパにビルのことを話す気にはなれなくて少しナーバス。それでもボクたちを楽しませようとするパパは、博物館や野球に連れて行ってくれた。そして夜はパパがミュージシャン仲間のジミーと暮らす狭い家に泊まった。
さよなら
アル中のビルの行動は乱暴になって、ボクは有無を言わさず頭を五分刈りにされた。ママに止めてほしかったけれど、タイミングが悪かった。「何で再婚したの? あいつサイテー」と言うボクに、ママはこう答えた。「完璧な人はいない」って。
だけどビルはついに暴力をふるい始めた。意を決したママは隠れ家を見つけ、サマンサとボクを連れて逃げた。ボクらは自由になったけれど、着の身着のままで新しい学校に通うことに。泣きながら不満を訴えるサマンサにママは言った。「酔っぱらいの暴力よりずっとマシなはずよ! 少しは感謝して!」
思春期なんだけど
バラク・オバマが黒人初の大統領候補になった時、サマンサと僕はパパに誘われてキャンペーンの手伝いをした。パパはミュージシャンの道をあきらめて、保険計理士の資格を取って保険会社に勤めている。ママは修士号を取り、教師として就職できる大学を探していた。
パパと僕らの会話の内容も前とは違ってきた。15才になったサマンサにパパは避妊について突っ込んだ質問を浴びせた。かたや僕は、パパとキャンプに出かけた時に女の子について相談した。「女の子と1対1になった時、いったい何を話したらいいの?」。するとパパは言った。「彼女を質問攻めにしてその答えを熱心に聞いてやるんだ。そうすりゃライバルを引き離せる」
また引っ越し
ママが教壇に立つ大学が決まり、僕たちはオースティン近郊の小さな町に引っ越した。新しい中学校では僕をゲイ呼ばわりする男子もいたけど僕は気にしない。ゲイじゃないからだ。実際、女の子にはわりとモテたし、男の友達もできた。僕はビールの味とキスの味を覚えた。
僕が15才の誕生日を迎えた時、僕たちはママが感謝祭のパーティで親密になったジムと一緒に新しく手に入れた中古の家で暮らすようになっていた。ジムはイラクとボスニアに派兵された元陸軍兵。僕の夜遊びやドラッグに眉をひそめる堅物。一方のパパは、アニーという女性と再婚し、赤ん坊も生まれた。すっかりマイホーム主義になったパパは、僕が16才になったらくれると約束していた車を売り、ファミリー・カーに買い替えてしまった! ひどいよ!
誕生日の週末、僕とサマンサは、その車に乗っておじいちゃんたちの家へ。思いがけない誕生日プレゼントが用意されていた。パパが僕にくれたのは、自分で編集したビートルズの『ブラック・アルバム』。パパとアニーからはスーツ、おばあちゃんからは名前入りの聖書を、おじいちゃんからは20口径の散弾銃を贈られた。もちろん射撃のレッスン付き。
ガールフレンド
高校生になった僕はカメラを買ってもらったことがきっかけで写真に夢中に。今の僕の夢はアート系の写真家になること。でも自分にしか撮れないものはまだ見つからない。心の中は迷いと焦りでいっぱいだった。
高校2年の夏、僕はガールフレンドのシーナを連れて、大学生になったサマンサのいるオースティンへ遊びに行った。「来年の夏には僕もこの街で自由に生活している」と思うと自然と胸が高鳴る。夜はシーナと一緒にサマンサの寮に泊まった。サマンサもルームメイトも留守のはずだったけど突然ルームメイトが帰って来て……見られた。
旅立つよ
高校最後の年、僕は写真で賞をもらい奨学金を受けて大学へ進学。ママが自宅で開いた卒業祝いのパーティには、おばあちゃんもパパの家族もサマンサも集合。パーティのあと、パパと2人で出かけたライブハウスで、僕はシーナと別れたことを打ち明けた。パパからは「お前がブレなければシーナみたいな女は山ほど寄って来る。得意なものがあれば女は選べる。写真を続けろ」とアドバイスされた。
僕が家を離れるのを機に、ママは修繕費がかさむ家を売り、アパートへ引っ越した。その日をママは「人生最悪の日」だと言った。サマンサと僕を大学へ送り出したあと、自分に残されているのは葬式だけだからだそうだ。でもママは燃え尽き症候群に陥るほど弱い人じゃない。その証拠に、本を書いて出版するという次の目標に向かって進んでいる。
そしてついに、僕にも旅立ちの日がやって来た――。
【受賞歴】
第68回英国アカデミー賞:作品賞第72回ゴールデングローブ賞:作品賞
第40回シアトル国際映画祭:最優秀作品賞
第80回ニューヨーク映画批評家協会賞:作品賞
第40回ロサンゼルス映画批評家協会賞:作品賞
第35回ボストン映画批評家協会賞:作品賞
第50回カンザスシティ映画批評家協会賞:作品賞
第13回サンフランシスコ映画批評家協会賞:作品賞
第09回ダブリン映画批評家協会賞:作品賞
第18回トロント映画批評家協会賞:作品賞
第10回ノーステキサス映画批評家協会賞:作品賞
第10回オースティン映画批評家協会賞:作品賞
第20回放送映画批評家協会賞:作品賞
第24回ゴッサム・インディペンデント映画賞:観客賞
第17回英国インディペンデント映画賞:外国映画賞