
米国公開:1990年12月07日
日本公開:1991年07月13日
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語
画面:スコープサイズ
音響:ドルビー・ステレオ
上映時間:98分
映倫:PG12
配給:20世紀フォックス
【スタッフ】
監督:ティム・バートン脚本:キャロライン・トンプソン
原案:ティム・バートン
キャロライン・トンプソン
製作総指揮:リチャード・ハシモト
製作:デニーズ・ディ・ノヴィ
ティム・バートン
撮影:ステファン・チャプスキー
美術:トム・ダフィールド
プロダクションデザイン:ボー・ウェルチ
特殊メイク:スタン・ウィンストン
衣装デザイン:コリーン・アトウッド
編集:リチャード・ハルシー
コリーン・ハルシー
キャスティング:ビクトリア・トーマス
音楽:ダニー・エルフマン
【キャスト】
エドワード・シザーハンズ:ジョニー・デップキム:ウィノナ・ライダー
ペグ:ダイアン・ウィースト
ジム:アンソニー・マイケル・ホール
ジョイス:キャシー・ベイカー
ケヴィン:ロバート・オリヴェリ
ヘレン:コンチャータ・フェレル
マージ:キャロライン・アーロン
アレン巡査:ディック・アンソニー・ウィリアムズ
エスメラルダ:オーラン・ジョーンズ
発明家:ヴィンセント・プライス
ビル:アラン・アーキン
ティンカ:スーザン・ブロンマート
シシー:リンダ・ペリー
テレビ司会者:ジョン・デヴィッドソン
ジョージ:ビフ・イェーガー
スザンヌ:マーティ・グリーンバーグ
デニー:ジョン・マクマホン
ダフィールド:アラン・ファッジ
女性テレビレポーター:ビクトリア・プライス
食器洗い機の男:スティーヴン・ブリル
心理学者:アーロン・ラスティグ
孫娘:ジーナ・ギャラガー
退職した男:スチュアート・ランカスター
【ストーリー】
吹雪が舞う寒い夜でした。孫娘をベッドに寝かしつけているおばあさんに、幼い孫娘は聞きます。「雪はどうして降るの?」。するとおばあさんは話しはじめました。「それはもう、ずっと昔のこと、あの山の上のお屋敷に年老いた発明家が住んでいたの。彼は様々な機械を発明し、ついに人間を造ることにも成功したのよ。ただ、その人間の手をハサミにして実験をしていたのだけれど、いよいよ本物の人間の手に交換しようとしたその時、発明家は発作を起こして死んでしまったの。だからその人造人間の手はハサミのままなの…。」
そこは、変わったことは何も起こらない平和で小さな街でした。エイボン化粧品のセールスをしているペグは、今日も家々を回って売り込みに一生懸命。でも実績はいまいち上がらない。そんなペグの目に入ったのは山の上のゴシック風のお屋敷、さっそく行ってみることにした。お屋敷に辿り着いたペグはびっくり! 庭には花が咲き乱れ動物や人の型に美しく刈り込まれた植木の数々。けれどひっそりと人気のない幽霊屋敷のような不気味さ。重い扉をこわごわ開けて、声をかけながら階段を登り奥へと入っていくと、屋根裏部屋で人の気配が……。
物陰からペグの様子を見ていたのはハサミの手を持った若者、エドワードだった。ペグの質問に答える傷だらけのエドワードを見るうち、かわいそうになってしまったペグはエドワードを自分の家に連れて帰った。
夫のビルも腕白なケビンもエドワードを暖かく迎えた。
翌日、庭の植木を見たエドワードはハサミをカシャカシャ動かし始める。するとただの植木が、恐竜や人や動物の形になりまるで野外美術館のように変身してしまった。
やがてエドワードを見かけた近所の奥さん連中が、ペグを口説き落としてバーベキュー・パーティーを開かせ押しかけてきた。そして自分の家の庭木も刈ってほしいと口々に頼む。すっかり人気者になってしまったエドワード。
その夜、キャンプから帰った娘のキムはエドワードを見てパニックを起こし、おばけでも見るように毛嫌いする。けれどエドワードは美しいキムに心を奪われてしまった。
エドワードの才能はムク犬の毛を刈ったことから今度はヘアデザイナーに見込まれ、奥さん達の髪をウルトラモダンにカットしてみせる。そのうち噂は広がって、とうとうTVにも出演してしまう。「好きな人はいますか?」と司会者に聞かれたエドワードは、キムを想い浮かべて上がってしまい、マイクのコードをハサミでチョン切り、感電して入院してしまう。やがてエドワードの純情がしだいにキムにも伝わって、少しずつ彼に好意を持つようになっていった。
すっかり有名人になったエドワードに、ヘアサロン開店の話がもちあがり、バラ色の未来が開けそうに思えてきた。ところが…。
キムのボーイフレンドのジムの悪だくみで、ジムの父親から車を買う金を盗む計画に乗せられたキムとエドワードは、仲間と一緒に強盗に押し入り、エドワードだけがかけつけた警官に逮捕される。ペグの釈明で家に戻されたものの近所の人々は手のひらを返したように彼を危険人物視し出した。
クリスマスの近いある夜、庭で氷を彫刻しているエドワードの削る氷が雪になって舞い散った。キムは雪の精になって踊った。
そこへやって来たジム、楽しそうな二人を見て怒り狂い、エドワードを家から追い出してしまった。
行方不明になったエドワードを探して家の人たちは出払い、キムひとり残された家にひょっこりエドワードが帰ってきた。点滅するツリーの明かりの中でキムはエドワードに寄りそい、「抱いて」と言うが、悲しげにハサミの手を見せるしかできないエドワードだった。そこへ酔っぱらったジムが車でやってきて、ちょうど、友だちの家から帰ってきたケビンを轢き殺しそうになる。エドワードの体当たりで危うくケビンを救うが、飛び出してきた近所の人々はエドワードがケビンを殺そうとしていると勘違いして、エドワードを襲撃し始めた。「逃げて!」とキムが叫ぶ。山の上の屋敷に向かって必死に逃げるエドワードを追って、拳銃を持ったジム、パトカーと群衆が暴動のように続いた。
屋敷の屋根裏に追いつめたジムの拳銃がエドワードに向けられた。銃声が一発、そしてもう一発。屋敷を見上げる人々にキムが叫んだ。「二人とも死んでしまったわ。だからもう追ってこないで!」。
話し終えたおばあさんは、舞い降りる雪を見ながら今も山の上の屋敷で氷を削っているエドワードを懐かしく想っていた。