THE QUICK AND THE DEAD
原題:THE QUICK AND THE DEAD
米国公開:1995年02月10日
日本公開:1995年11月18日
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語
画面:ビスタ
音響:SRドルビーデジタル SDDS
上映時間:107分
配給:COLTRI

【スタッフ】
監督サム・ライミ
脚本:サイモン・ムーア
製作総指揮:トビー・ジャッフェ
      ロバート・タペート
製作:ジョシュア・ドーネン
   アレン・シャピロ
   パトリック・マーキー
共同製作:チャック・ビンダー
     シャロン・ストーン
撮影:ダンテ・スピノッティ
美術:パトリジア・ヴァン・ブランデンスタイン
編集:ピエトロ・スカリア
衣装:ジュディアナ・マッコウスキー
音楽:アラン・シルヴェストリ

【キャスト】
エレン:シャロン・ストーン
ジョン・ヘロッド:ジーン・ハックマン
コート:ラッセル・クロウ
フィー・“ザ・キッド”・ヘロッド:レオナルド・ディカプリオ
ドッグ・ケリー:トビン・ベル
ウォレス医師:ロバーツ・ブロッサム
ユージン・ドレッド:ケヴィン・コンウェイ
クレイ・キャントレル軍曹:キース・デイヴィッド
エース・ハンロン:ランス・ヘンリクセン
ホレス:パット・ヒングル
保安官:ゲイリー・シニーズ
スカーズ:マーク・ブーン・ジュニア
ケイティ:オリヴィア・バーネット
マティ・シルク:フェイ・マスターソン
ラッツィ:レイノール・シェイン
チャーリー・ムーンライト:ウディ・ストロード
盲目の少年:ジェリー・スウィンドール
スポーテッド・ホース:ジョナサン・ギル
グッドソン:スヴェン=オーレ・トールセン
フォイ:レニー・ロフティン
バージル・スパークス:ヨゼフ・ライナー

【ストーリー】
 カウボーイ・ハットの下に金髪をたなびかせるこのミステリアスな美女の名はエレン(シャロン・ストーン)。道中ならず者のドッグ・ケリー(トビン・ベル)にちょっかいを出されそうになるが逆に叩きのめし幌馬車の残骸に手錠で繋いでしまった彼女は、何事もなかったかのようにその目的地=リデンプションの町を目指す。……彼女の目的は一体何なのだろうか?
 町へ到着した彼女は宿をとると早速酒場に繰り出す。折しも町では年に一度の早撃ちトーナメントの開催を明日に控えていた。このトーナメントは町を牛耳っている悪名高き市長ヘロッド(ジーン・ハックマン)が多額の報酬を餌に毎年主催しているもので、今年も西部中から名だたるガンマンたちが続々と集まってきていた。その中には全身黒ずくめでいつもトランプを用いた曲芸で早撃ちを披露しているエース・ハンロン(ランス・ヘンリクセン)、刑務所を脱獄してきたばかりのスカーズ(マーク・ブーン・ジュニア)、そしてエレンを追ってドッグ・ケリーも来ていた。また町の人々も秘かに黒人軍曹キャントレル(キース・デヴィッド)を雇っていた。彼らはみなヘロッドが自分たちを庇護しているとの名目で1ドルにつき50セントも上前をはねることに苦しんでいたのだ。——酒場では嫌でも目立ってしまうエレンのテーブルにやってきたのはキッド(レオナルド・ディカプリオ)。彼はまだあどけなさの残る若者だが、やはり早撃ちトーナメントに出場するという。
 そこへ主催者ヘロッドが現われて酒場に緊張が走る。自身、早撃ちでは誰にも負けない自信のある彼は自分も出場することを宣言する。——そして、ヘロッドの子分に痛めつけられた牧師コート(ラッセル・クロウ)が連れてこられた。実はコートは以前はヘロッドと共に無法者一味に加わっていたのだが、心を入れ替えて牧師となっていた。だがヘロッドは自分を見限った彼に腹を立て、教会を焼き討ちにして無理やり彼に銃をとらせようとしていたのだ。トーナメントに参加するかそれともこの場で死ぬか、選択を迫ったヘロッドが無抵抗のコートをまさに縛り首にしようとした時、エレンの銃が火を噴き縛り首のロープを切る。……こうして、女性の参加は前例がなかったもののエレンはトーナメントの参加を許される。そして命拾いしたコートもまた、監禁状態のままで参加を強要されることになる。
 翌朝、目を覚ましたエレンのベッドにはキッドがいた。エレンは彼の身の上を聞いて愕然とする。何とキッドは、確証はないとはいえヘロッドの子供として育てられたというのだ。エレンの脳裏に忌まわしい記憶が蘇る。——保安官だったエレンの父(ゲイリー・シニーズ)は、彼女がまだ少女だった頃にその眼の前で無法者たちによって殺されていた。そして、その時の無法者こそヘロッドその人だったのだ。以来エレンは父の復讐を遂げることだけを目標とし、確実にヘロッドを殺すべく射撃の腕を磨いて時を待ってきたのだ。
 初日の第一回戦ではキッド、エレン、そして仕方なく銃をとったコートらが順当に相手を打ち破った。エレンの正体を知らないヘロッドは彼女を夕食に招待した。機を窺って本懐を遂げようと狙うエレンだったが、ヘロッドの隙のない態度に威圧され、ほうほうの体で屋敷を後にする。町外れの荒れ果てた墓所で亡き父の墓標を探すエレンの前に父の友人だった老医師ウォレス(ロバーツ・ブロッサム)が声をかける。自信を失いかけていたエレンにとっては彼は誰よりも良き助言者だった。
 トーナメントも回が進み、大言壮語していたエース・ハンロン、町の人々の頼みの綱だったキャントル軍曹らは次々とヘロッドの前に敗れ去っていった。
 ……そして準決勝の日、ヘロッドに挑戦しようとしたエレンに対し彼は既に別の相手からの挑戦を受けていると告げる。その挑戦者とは息子であるキッドだった。彼は父よりも早撃ちで、父の後を受けて町を支配するにふさわしい人物なのだと証明したかったのだ。だがキッドは父ヘロッドの無情の銃弾を受けて「まだ死にたくないよ!」と泣き叫びながら絶命する。
 ……いたたまれない想いのエレンは自身もまた心を通わせ始めていたコートとの対戦を強いられる。
 果たして最後まで生き残るのは誰なのか? そして、エレンの復讐は遂げられるのだろうか?