
米国公開:1996年10月25日
日本公開:1997年01月25日
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語
画面:ビスタ
音響:ドルビーデジタル
上映時間:92分
配給:東宝東和
【スタッフ】
監督:トム・ホランド脚本:マイケル・マクダウェル
トム・ホランド
原作:スティーヴン・キング
製作:リチャード・P・ルビンスタイン
ミッチェル・ゲイリン
製作総指揮:スティーヴ・キースティン
撮影:キース・ヴァン・オーストラム
美術:ローレンス・ベネット
衣装:ハ・ニュイエン
編集:マーク・ローブ
音楽:ダニエル・リット
特殊メイク:グレッグ・キャノン
ボブ・レイデン
【キャスト】
ビリー・ハレック:ロバート・ジョン・バークリチャード・ジネリ:ジョー・マンテーニャ
ジーナ・レムキ:カリ・ウーラー
ハイディ・ハレック:ルシンダ・ジェニー
リンダ・ハレック:ベサニー・ジョイ・レンツ
タドゥツ・レムキ:マイケル・コンスタンティン
スザンヌ・レムキ:イルマ・セント・ポール
マイク・ヒューストン医師:サム・フリード
リーダ・ロッシントン:エリザベス・フランツ
ケアリー・ロッシントン判事:ジョン・ホートン
ダンカン・ホープリー署長:ダニエル・フォン・バーゲン
ドラッグストアの店主:スティーヴン・キング
【ストーリー】
ニューイングランド地方のある小さな町に住む出世した弁護士ビリー・ハレック(ロバート・ジョン・バーク)の物語だ。ビリーは地元のマフィア、リチャード・ジネリ(ジョー・マンテーニャ)の裁判で弁護を引き受け勝訴し、成功を手に入れたのだが、ジネリはビリーに借りができたわけだ。ところで、彼の弱点は旺盛すぎる食欲を押さえられないこと。四六時中食べていないと気が治まらない。まさに”食欲の奴隷”と化したビリーには、もはやどんなダイエットも意味がないように思われた。
今や体重は300ポンド(約132キロ)近くになっていた。妻ハイディ(ルシンダ・ジェニー)と娘リンダ(ベサニー・ジョイ・レンツ)からの警告や、自分の外見を恥ずかしいと思う気持ちよりも甘いものに対する嗜好の方が勝っている。健康への懸念は後回しにして、ビリーはデブとしてぬくぬくと生きることに決めているのだった。
祝賀の夜、またもやビリーが普通の限界を越えた飲食をした後で、彼とハイディは酔っていちゃつきながら車で帰途についていた。前方注意を怠ったビリーは、突然道路を横切った老女をひき殺してしまう。その老女は町を放浪していたジプシーの一団の家母長で、地元コミュニティとは何の関わりもない人物だった。事故は明らかに彼の過失であったにもかかわらず、判事や警察と知り合いだったので故殺罪の起訴を免れ、社会的地位を守ることができた。
しかし、ジプシーの年老いた長のタドゥツ・レムキ(マイケル・コンスタンティン)は憤った。ビリーの傲慢さや町の人達の冷淡さに。自分なりの正義を下さんとレムキは審問の後でビリーに近づくと、そのぷっくりした頬をなで一言「痩せてゆく……」とつぶやいて立ち去る。翌日からビリーは見る見る痩せていった。彼は最初厳しいダイエットを成し遂げたかのように妻や可愛い娘に自慢し、友人たちに自分で健康管理をうまくやっていると印象づけた。こうして彼はあいかわらず大食いの習慣を続けるのだが体重は減り続ける一方だ。食べても食べても痩せてゆき、日に日に骨と皮だけになっていくのを止めることができない。
ある日、事故を揉み消してもらった警察署長が自殺した。ビリーはその原因に愕然となった。端正な顔立ちが自慢だった彼の顔面は鱗のような吹出物に覆いつくされ、醜い膿がでていたのだ。じわじわと人体を襲う恐怖を前に、はじめてビリーはこれがジプシーの長老レムキの呪いの仕業だと悟る。この危機になす術のないビリーはマフィアのジネリに頼らざるを得なくなる。ジネリがどうにかしてこの謎めいた邪悪な呪いを解いてくれるのではないかと願うビリー。ジネリは二つ返事でこの敵討ちを引き受け、時代遅れなたたりに、銃で武装して難なく片づけるつもりだった。しかし、本当に恐ろしいことはまだ、その先に待っていた――。