TOTAL RECALL
原題:TOTAL RECALL
日本公開:1990年12月01日
製作国:アメリカ
言語:英語
画面:ビスタ
音響:ドルビー
上映時間:113分
配給:東方東和

【スタッフ】
監督ポール・バーホーベン
製作:ロナルド・シュゼット
   バス・フェイトシャンズ
脚本:ロナルド・シュゼット
   ダン・オバノン
   ゲイリー・ゴールドマン
原案:ロナルド・シュゼット
   ダン・オバノン
   ジョン・ポーヴィル
製作総指揮:マリオ・カサール
      アンドリュー・バイナ
原作:フィリップ・K・ディック(新潮文庫「模造記憶」収録『追憶売ります』/ニューノベル⦅ピアズ・アンソニー⦆文春文庫)
撮影監督ヨスト・ヴァカーノ
特殊視覚効果:ドリーム・クエスト・イメージ・クルー
SFX監修:エリック・ブレヴィック
特殊メイク:ロブ・ボッティン
プロダクション・デザイナー:ウィリアム・サンデル
コンセプト・アーティスト:ロン・コッブ
編集:フランク・J・ユリオステ
衣裳デザイン:エリカ・エデル・フィリップス
音楽:ジェリー・ゴールドスミス(サントラ盤SLCレコード)
音響効果:ジョン・ポスピスル
     アラン・ホワース

【キャスト】
クエイド:アーノルド・シュワルツェネッガー
メリナ:レイチェル・ティコティン
ローリー:シャロン・ストーン
コーヘイゲン:ロニー・コックス
リクター:マイケル・アイアンサイド
ジョージ:マーシャル・ベル
クワトー:マーシャル・ベル
ベニー:メル・ジョンソン・ジュニア
ヘルム:マイケル・チャンピオン
エッジマー博士:ロイ・ブロックスミス
マクレーン:レイ・ベーカー
トニー:ディーン・ノリス
ハリー:ロバート・コスタンゾ
ドクター・ラル:ローズマリー・ダンスモア
アーニー:デヴィッド・ネル
ティファニー:アレクシア・ロビンソン
エヴェレット:マルク・アレイモ
メアリー:リリシア・ナフ
入国管理官:ケン・ストロースバーグ
大柄な女性:プリシラ・アレン
ホテルのフロント係:ケン・ギルディン
エージェント:ロジャー・カドニー
レジスタンスの男:マイケル・グレゴリー
頑丈な鉱夫:ミッキー・ジョーンズ
タクシードライバー:ロバート・ピカード
バーテンダー:マーク・カールトン
スティーブン:マイケル・ラガーディア

【ストーリー】
<プロローグ>
 西暦2084年——火星は地球の植民地として、宇宙船建造に欠かせない貴重な鉱石(タービニウム)の採掘をその主たる産業としていた。大気のない火星での、過酷な生活環境に加えて、人々は統治者コーヘイゲンの圧政に苦しめられていた。彼は、空気供給の権利を掌握することにより、民衆を事実上隷属化し、私腹を肥やしていたのである。生活苦にあえぐ民衆の怒りは、各地で勃発する抵抗軍(レジスタンス)の破壊活動となって形を現し、火星は戒厳令前夜の様相を呈していた。圧倒的なカリスマ性をもって民衆の尊敬を一身に集めるレジスタンスの指導者の名は、クアトー。だが、クアトーは決して人前に姿を現わさず、彼を抹殺しようとするコーヘイゲンすら、その実体をつかむことができずにいた。

<ACT.1 地球にて・・・>
 ダグ・クエイドは、火星にとりつかれた男だ。美しい妻ローリーと共に平凡だが満ち足りた生活をおくりながらも、心はいつも火星へと駆りたてられていた。例えば、夢——深紅の空、灼熱の原野、宇宙服を着た自分の腕の中には、ブルネットの魅力的な女。突然、頭に被ったバイザーが破裂し、クエイドは減圧していく。どこまでも、どこまでも——いつも同じ夢、そして同じ女、あまりにも生々しい火星の風景に、彼は毎晩うなされていた。
 思い余った彼は、ある日<リコール>社を訪れる。社のセールス・ポイントは、夢の世界を実体験と同じように記憶に植え付けることのできる”リコール・マシーン”。実際の旅行よりも低予算・低リスクで、実際の旅行以上のリアリティが得られるとあって、大繁盛している旅行代理店だ。クエイドは<火星で極秘任務につく諜報員の彼が、美しいブルネットの女性と恋におち、悪と闘う>というプロジェクトを選ぶ。準備はOK!
 だが…夢旅行は不成功に終わった。しかも、これをきっかけに彼の脳からかつて火星にいたという記憶が消されていることが判明する。とまどうクエイドに向ってローリーの銃が火を噴いた。彼女は、クエイドの記憶をすり変えた張本人である火星の支配者コーヘイゲンの命令で、彼の監視役を務めていた偽の妻だったのだ。事態が理解できないまま追手から逃がれるクエイドは、謎の男からスーツケースを渡される。
 中身は、火星の紙幣、偽のIDカード、火星行きのシャトルのチケット、そして、ビデオ・モニター。モニターのスイッチを入れると、クエイド自身の姿が映り、話し始める。「俺の名はハウザー。驚くだろうが、君は君じゃない。君は俺なんだ」——かつてコーヘイゲンの片腕として働く諜報員だったハウザーは、レジスタンスの一員であるメリナという女性と出会い、コーヘイゲンがいかに民衆を苦しめているかを知った。コーヘイゲンは彼がレジスタンスの側についたことに気づき、彼を無害な存在にするために、ハウザーとしての記憶を消そうとしている。そこで先手を打って、別の人格となっているはずの自分(クエイド)にあてて、このビデオを残す、と言うのだ。そして、ハウザーはコーヘイゲンの息の根を止める決定的な極秘情報を握っている。火星へ行き、それを探しあて、ハウザーが果たせなかったことをやり遂げるように命じるのだった。クエイドはとまどいながらも、本当の自分を求めて火星へ向かう。

<ACT.2 そして、火星へ>
 コーヘイゲンの部下リクターの執拗な追跡をかわし、クエイドはハウザーのビデオの指示にあった火星のヒルトン・ホテルにチェック・インする。セーフティ・ボックスに忘れ物があると言われ箱を見ると、G地区にあるバー<最後の楽園>のちらしの裏に、クエイド自身の筆跡で”メリナを指名しろ”と書かれていた。
 クエイドは気の良いタクシー運転手ベニーの案内で<最後の楽園>のメリナを訪ねる。彼女こそクエイドの夢に現れるブルネットの女だった!ハウザーがコーヘイゲンに殺されたと思っていた彼女は、喜びを隠しきれず彼に抱きつくが、クエイドはこれまでの成り行きを説明する。「僕はハウザーじゃない。何も覚えていないんだ」「私を愛していたことまで、忘れたというの?」ハウザーがレジスタンス内部に潜入するために自分を利用したと誤解したメリナは、クエイドを追い返す。
 ホテルに戻ったクエイドを、リコール社のエッジマー博士とローリーが訪ねてきた。彼は、クエイドは<リコール・マシーン>の創り出した夢の世界から戻れなくなり、自分で勝手に幻想を作り出している危険な状態であると語り、博士がわたす錠剤を飲んで現実に戻るように説得する。今までのことは、全て夢なのだろうか?…錠剤を飲みかけたクエイドだったが、博士の額を流れる汗を見た瞬間、彼を撃ち殺す。飛び込んできたコーヘイゲンの手下とローリーを相手に、さすがのクエイドも力尽きようとしたが、危機一髪の彼を救ったのはメリナだった。
 ローリー達を倒した二人は、ちょうどホテルの前にいたベニーのタクシーで<最後の楽園>に逃げ込む。この火星随一の歓楽街G地区こそ、レジスタンスの本拠地だったのだ。二人を追ってきたリクターらは、彼らの抵抗の前に足止めされる。業を煮やしたコーヘイゲンはG地区の空気の供給をストップし、クエイドを引きわたすように迫るが、ハウザーが握っていた秘密を解明したいレジスタンス一派は、クエイドを自分たちの指導者クアトーの元に連れていく。

<ACT.3 甦る完全記憶>
 彼の正体は、ジョージという男の胸部に突き出た、頭の小さなミュータントだった!超能力を持つ彼は、クエイドの隠された記憶を探っていく——ハウザーが握る秘密とは、コーヘイゲンによって閉鎖されたピラミッド鉱山の地下深くにあり、数億年前にエイリアンが残したとされる火星に大気を造り出すリアクター(反応炉)の存在だったのだ!
 その時、壁をつき破り、コーヘイゲンと部下が突入してきた。脱出しようとするジョージを、ベニーが撃ち殺す。彼はコーヘイゲンのスパイだった。クアトーはクエイドにリアクターを作動させ、火星に平和をもたらせ、と説く。「大切なのは過去ではなく、行動だ」息をひきとるクアトー…。
 捕われたクエイドとメリナは、クアトーの死体を前に悦にいるコーヘイゲンのもとに連れていかれる。彼は、「全て君のおかげだ。クエイド」と、笑いながらビデオ・モニターのスイッチを入れた。そこには再びハウザーの姿が映り、恐るべき真実を語り始めるのだった——。
 全ての記憶を抹消するために、メリナと共に再びリコール・マシーンにかけられるクエイド。その間にもG地区の空気は減少し、人々は窒息寸前の状態に追いこまれていった…。
 クエイドは渾身の力をふるってリコール・マシーンを外すと、メリナと共に、リアクターに向かった。今や、クエイドの記憶こそが、彼にとって本当の自分自身となっていた。だが、二人の行手にはベニー、リクター、そしてコーヘイゲンが、次々と襲いかかる。そして、クエイドがリアクターを作動させた時……。

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