misery
原題:MISERY
日本公開:1991年02月02日
製作国:アメリカ
言語:英語
上映時間:108分
配給:日本ヘラルド映画

【スタッフ】
監督:ロブ・ライナー
製作:ロブ・ライナー
   アンドリュー・シェイマン
原作:スティーブン・キング(単行本・文庫・文芸春秋刊)
脚本:ウィリアム・ゴールドマン
撮影:バリー・ソネンフェルド
美術:ノーマン・ガーウッド
音楽:マーク・シャイマン
編集:ロバート・レイトン

【キャスト】
ポール・シェルダン:ジェームズ・カーン
アニー・ウィルクス:キャシー・ベイツ
バスター保安官:リチャード・ファンズワース
保安官の妻バージニア:フランシス・スタンハーゲン
ポールのエージェント、マーシャ・シンデル:ローレン・バコール

【受賞歴】
1991年度ゴールデン・グローブ賞:ドラマ部門 最優秀主演女優賞(キャシー・ベイツ)受賞

【ストーリー】
 夕暮れが迫るシルバー・クリークのロッジを静寂が包む。規則正しく打ちこまれるタイプライターの音だけが鳴り響く。最後に”THE END”の文字を書き込むと、彼は用意しておいたグラスに冷えたドン・ペリニオンを注ぎ込み、一本の両切り煙草に火をつける。まさに至福の一時……。そして書き上げた小説をお気にいりの鞄に入れると、愛車の65年型ムスタングに乗り込んで、降りしきる雪の中を出発した。
 彼の名はポール・シェルダン。”ミザリー”シリーズで名を知られる大ベストセラー作家だ。しかし、”ミザリー”シリーズに嫌気がさしていたポールは、最新刊「ミザリーの娘」でとうとうミザリーとの決別に成功し、かねてから書きたかった私小説を書き終えてエージェントの元へと向かったのだ。折しもラジオから大雪警報が。
 小さなムスタングは雪道をスリップして駒をころがすように山の斜画を転落した。
 気がつくとポールは、”あなたのナンバー1の愛読者”と称するアニー・ウィルクスの家のベッドに横たわっていた。元看護婦だという彼女は、大きな体をゆっくり動かしながらポールのつぶれた両足の手当てをし、カプセルの鎮痛剤を飲ませる。何も心配しなくていいのよ、と囁きながら。
 その頃エージェントのマーシャ・シンデルは行方不明になったポールの捜査を地元の保安官に頼んでいた。
 そして、そんな状況すら知ることのないポールは、人里離れたアニーの家で手厚い看護を受け続ける。
 アニーはポールを愛している。その才能と作品を。全てはうまくいきそうだった。そう、アニーが「ミザリーの娘」を読み終えるまでは。
 満月の夜、ミザリーが死んでしまったことを知ったアニーは態度を一変し、恐ろしい剣幕でポールに食ってかかった。「あなたがミザリーを殺したのよ!」と。アニーの出かけた隙をみて逃げようとしたポールは力尽きて床に崩れ落ちる。
 翌朝アニーは残酷に仕返しを用意していた。ポールの持っていた私小説に油を注ぎ彼に火を付けさせたのだ。
 数日後、アニーはミザリーを生き還らせる続きを書かせようとポールに車イスとタイプライターを与え、また車で出かけた。その隙にアニーの落としたヘアピンで鍵をあけ部屋を抜け出したポールは、電話(使えない)、祭壇(ポールが祭ってある)、いつものカプセル薬(これを盗んだ)、台所では包丁を見つけた。その日からポールはアニーの気に入るように小説の中でミザリーを生き還らせ、ミザリーの生還を祝うために二人で夕食を取ろうと提案した。豪華な食事とワイン。全ては薬を大量に入れたワインをアニーに飲ませようと計画したことだが、それもあえなく失敗に終わる。
 こうなったら書くしかない。機嫌よく小説を読むアニーを尻目にポールはひたすら書き続ける。雪が降り、溶け、また降りだす。ポールはタイプライターを使って密かに腕力をつけながらひたすら書き続けた。
 そんなある雨の夜、アニーは鬱病者のようになって車で出かけて行った。部屋を抜け出したポールは自分の記事をはじめアニーが関係している新聞記事が張ってあるアルバムを見つける。アニーは何人もの人間を殺したことのある精神異常者だった。ポールは台所から抜き取った包丁をマットの下に隠しアニーを殺す機会を待った。しかし、全てお見通しだったアニーは眠っている間ポールをベッドに縛りつけ、やっと治りかけた足にめがけて斧を振り下ろした!ポールの私小説を出版するはずのエージェントは、行方不明の彼の捜索にやっきとなっていたが、降りつもる雪が事故の車を隠し、人々の情報を阻んだ。
 ある日、村の雑貨屋を訪れたアニーの道ばたでのヒステリックな叫び声を耳にした保安官が雑貨屋に聞き込みに入った。
 いよいよ捜査の手が延びてきていた。タイプ用紙を多量に買うアニーの存在を不審に思った保安官が尋ねてきた。アニーは素早くポールを地下室に隠すが、物音に気づいた保安官がポールを見つけたその瞬間、保安官の胸はアニーの銃弾に打ち抜かれていた。放心してアニーは語る。ポール、私たちは一緒に死ぬ運命にあるのよ、と。
 そう、アニーはポールを愛している。殺したいほどに。「ミザリーの復活」を書き上げたときがポールの最後の時なのか……!