
日本公開:1985年03月02日
製作国:アメリカ
言語:英語
上映時間:128分
配給:松竹富士
【スタッフ】
監督:フランシス・フォード・コッポラ脚本:フランシス・フォード・コッポラ
ウィリアム・ケネディ
原作:フランシス・フォード・コッポラ
ウィリアム・ケネディ
マリオ・プーゾ
製作:ロバート・エヴァンス
共同製作:シルビオ・タベット
フレッド・ルース
製作総指揮:ダイソン・ラベル
製作コンサルタント:ミルトン・フォーマン
製作補佐:バリー・M・オズボーン
ジョセフ・カスマノ
撮影:ステファン・ゴールドブラット
衣装:ミレナ・カノネロ
音楽:ジョン・バリー(サントラ盤・ゲフィンレコード)
装置:リチャード・シルバート
編集:バリー・マルキン
【キャスト】
ディキシー・ドワイヤー:リチャード・ギアヴェラ・シセロ:ダイアン・レイン
サンドマン・ウィリアムズ:グレゴリー・ハインズ
リラ・ローズ・オリバー:ロネット・マッキー
オウニー・マデン:ボブ・ホスキンス
ダッチ・シュルツ:ジェームズ・レマー
ビンセント・ドワイヤー:ニコラス・ケイジ
アバダバ・バーマン:アレン・ガーフィールド
フレンチー・デマンジ:フレッド・グウェイン
ティシュ・ドワイヤー:グウェン・ヴァードン
フランシス・フレゲンハイマー:リサ・ジェーン・パースキー
クレイ・ウィリアムズ:モーリス・ハインズ
ソル・ワインスタイン:ジュリアン・ベック
バンピー・ローズ:ローレンス・フィッシュバーン
アーヴィング・スターク:トム・ウェイツ
パッツィ・ドワイヤー:ジェニファー・グレイ
グロリア・スワンソン:ダイアン・ヴェノーラ
キャブ・キャロウェイ:ラリー・マーシャル
【ストーリー】
1920年代、禁酒法下のニューヨークの黒人街ハーレム——。レノックス通りと142丁目の角にあるコットンクラブは、白人のために黒人のジャズを聴かせ、ショーを楽しませる豪華なナイトスポットだった。タキシードやイブニングドレスに身をつつんだ金持ちや有名人たちがリムジンで乗りつけ、黒人の入場はお断りである。
その夜も、コルネット奏者でピアノもこなすディキシー・ドワイヤー(リチャード・ギア)はコットンクラブのすぐ近くにあるバンビルクラブで黒人に混じってジャズを演奏していた。と、そこへ二人の警官が姿を現わした。いつものことだから、店の者も客もかくべつ気に留めない。だが、警官は突然、火のついたダイナマイトを投げると逃げ去った。警官に化けたギャングだったのだ。
狙われたのは、ハーレム一帯のナンバーズ(数あて)賭博やビール供給の権利を得ようとしている、今をときめくギャングのボス、ダッチ・シュルツ(ジェイムズ・レマー)である。ダッチはディキシーの機転で一命をとりとめたので、 彼に対して「今日から仲間だ。借りが出来たぜ」と言った。
ディキシーは、やはり命を救ってやったキュートな歌手ヴェラ・シセロ(ダイアン・レイン)をアパートに送っていったが、泥酔している彼女の下着を脱がせはしたものの、なにをするでもなく、黙って隣りのベッドで眠った。
黒人のサンドマン・ウィリアムズ(グレゴリー・ハインズ)は、ナンバーズに夢を抱いていたが、本当のところは得意なタップダンスを生かして一流の芸人になるのが望みだった。事件の翌日、兄のクレイ(モーリス・ハインズ)と組んでコットンクラブのオーディションを受けて合格し、おまけにそこの歌手で、白人と見分けがつかないような美人のリラ・ローズ(ロネット・マッキー)に恋してしまった。
ディキシーのもとへダッチの手下がやってきて、仕事を依頼した。ディキシーがついてゆくと、連れて行かれたのは一流ホテルのパーティだ。コットンクラブの持ち主で、暗黒街の政治家のようなオウニー・マデン(ボブ・ホスキンス)とフレンチー・デマンジ(フレッド・グウェイン)が、先夜の事件の後始末をつけるために催したパーティである。ディキシーの弟で野心家のビンセント(ニコラス・ケイジ)がダッチの用心棒をつとめているのも彼を驚かせた。ディキシーの仕事は歌手のためにピアノを伴奏することだったが、なんと現われた歌手というのはヴェラだった。彼女に夢中のダッチは、ナイトクラブの開店をエサにヴェラを口説いているのだった。
ダッチは、彼を殺そうとした男の黒幕であるジョー・フリン(ジョン・ライアン)と一度は握手させられたものの、腹の虫がおさまらない。いきなり給仕のナイフを奪うと、フリンを狂気のように突き刺した。その光景を目撃したディキシーとヴェラは、脅えると同時に、ダッチの意にそむいては命が危ないことも知った。
ディキシーは、ナンバーズで儲けた金で母親や弟のビンセント夫婦をつれて、コットンクラブに黒人のショーを楽しみにでかけた。デューク・エリントンをはじめとする黒人の素晴らしいサウンドの数々。そしてサンドマン兄弟のタップ……。
そんなことがあって、ディキシーはダッチ一家の一員のような存在となりヴェラはダッチの愛人になった。だが、ボスをはさんでのディキシーとヴェラの間には恋の炎がおさえがたいものとなって燃え上がるばかりだった。ボスの目を盗んで二人はベッドをともにした。そして、ディキシーはダッチとの縁を切る決心をしたと語り、ヴェラにもこの街を去ろうと誘った。
大スターのグロリア・スワンソンの口ききがあって、ディキシーはスクリーン・テストを受けたところ、ハリウッドの大物に認められて、さっそく彼のいる世界と同じようなギャングを扱った映画に出演し、スターへの道を歩みはじめた。
サンドマンもタップダンスの才能が認められて、コットンクラブの人気者になり、リラ・ローズへの愛もますます燃えあがらせて、結婚を迫った。
そのリラ・ローズの歌う名曲「ストーミー・ウェザー」”荒れ模様”というその題名が示すように、時代は大恐慌へと突き進んでいった。ハーレムでの勢力を拡大せんとするダッチ一派と敵対する一味とのマシンガン戦もあとをたたなかった。
1930年、ダッチがヴェラに経営させるブロードウェイのナイトクラブが開店し、ディキシーも店を訪れ、コルネットを吹いた。リラ・ローズも白人のようにしてその店で歌っていた。サンドマンは彼女を呼び出すと、ホテルに誘って、やさしく愛し合った。二人の周辺にはいつも人種問題があったが、たたかう術もなかった。
ダッチのために殺人まで重ねているビンセントだったが、彼の野心と金銭的に汚いダッチのやり方は噛み合わなくなり、両者の対立は深まった。老獪なマデンやデマンジ、さらに巨大な勢力を築きつつあるラッキー・ルチアーノたちの政治的な取り引きを背景に、ビンセントはディキシーと会った数日後にあえなく殺害された。
また、数年が流れたある日、コットンクラブはつねにもましてにぎわっていた。キャブ・キャロウェイの陽気な歌に湧く客席にはチャーリー・チャップリン、ファニー・ブライス、ジェームス・キャグニー、そして今ではギャング映画のスターとなっているディキシーの顔もあった。
ステージでサンドマンが華麗なタップを踏むころ、ハーレムから遠く離れたレストランでダッチ・シュルツが殺された。
そして、ディキシーは今でも激しく愛しているヴェラに、西海岸へ一緒に行こうと、もういちど誘った……。
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